「来年度人材の採用活動は、いつから始めるご予定ですか?」
もし「就職解禁の時期になったら」とお考えでしたら、それはとても後手に回った考え方かもしれません。
実際問題、優秀な幼保教諭を採用できる園と、いつも人手不足に悩む園があります。
その違いは何だと思いますか?
答えは、採用活動を「年間戦略」として捉えているかどうかです。
多くの園では、採用活動を「求人票を出す」「面接をする」といった単発のイベントとして考えがちです。しかし、本当に良い人材を集めている園は違います。
それらの園は春から翌年の春まで、1年間を通じて採用活動を設計しています。
年間採用計画の3つのメリット
- 学生との接触機会が圧倒的に増える
就職解禁時期だけでなく、実習時期や学園祭など、年間を通じて学生と関わることで、「第一志望の園」として選ばれやすくなります。
- 園の魅力を継続的にアピールできる
SNSやHPでの情報発信、保育体験の開催など、継続的な発信により園のブランド力が向上します。
- 採用担当者の負担が分散される
年間を通じて計画的に進めることで、特定の時期に業務が集中することを避けられます。
実際の年間スケジュール例
春(4-6月):学内広報・関係構築の時期
夏(7-9月):保育体験・インターンシップの時期
秋(10-12月):選考・内定通知の時期
冬(1-3月):内定者フォロー・次年度準備の時期
このように年間を通じて段階的に進めることで、学生にとって「自然な流れ」で園を知り、興味を持ってもらえるのです。
「誰を、いつ、どう集めるか」の設計図を作る
年間採用計画で最も重要なのは、園の経営方針と連動した採用設計です。
どんな保育観を持つ先生を求めているのか?
その先生たちにいつ、どこで出会うのか?
どのような方法で園の魅力を伝えるのか?
これらを明確にすることで、採用活動は「運任せ」から「戦略的な仕組み」へと変わります。
結論
採用は「人が足りなくなってから慌てて行うもの」ではなく、「園の未来を創るための投資」です。
年間を通じた戦略的な採用活動により、園長先生や主任の皆様が求める理想の先生との出会いが必ず生まれます。
まずは来年度の採用スケジュールを見直し、学生との接点を増やすことから始めてみませんか?
「文責 幼稚園経営コンサルタント 安堂達也」